失敗しない事務代行サービスの選び方と利用のコツを紹介

事務代行サービスを利用すると、事業運営に欠かせない事務作業を外部に委託でき、業務効率を向上させられるといったメリットが得られます。一方で、発注をする際には、委託する業務の範囲の明確化や適切な引き継ぎなど、事前の計画と準備が欠かせません。
本記事では、事務代行サービスを利用するメリット・デメリットのほか、利用する際のコツについて解説します。事務代行サービスを選ぶ際に役立つポイントもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
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目次
1. 事務代行サービスに依頼できる業務
事務代行サービスとは、データ入力やメール対応などの一般事務のほか、人事、経理といった専門的な業務を代行してくれるサービスのことです。こうしたバックオフィス業務を代行してもらうことで、企業は業務運営を効率的に進められるようになるといったメリットがあります。
事務代行サービスには、クラウドソーシングなどを介して個人が提供するサービスと、豊富な経験を持つ企業が組織的に運営しているサービスの2つの形態があります。
なお、事務代行サービスに依頼できる業務には、複数の種類があります。具体的に依頼できる主な一般事務と専門業務は、下記のとおりです。
■事務代行サービスに依頼できる主な業務
一般事務 |
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専門業務 |
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2.事務代行サービスを利用するメリット
事務代行サービスを利用することには、さまざまなメリットがあります。主なメリットは下記のとおりです。
2-1. 人手不足の問題を解消できる
事務代行サービスを利用すると、人手不足の問題を解消できます。人材確保の課題を抱える企業にとって一般事務から専門業務まで依頼できる事務代行サービスは、企業にとって即戦力としての活躍を期待できる存在です。急な退職者が出た、繁忙期なのにリソースが不足しているといった場合にも迅速に対応してもらえるため、日常業務が滞るリスクを軽減できます。
2-2. コストを削減できる
バックオフィス業務などにかかるコストを削減できることも、事務代行サービスを利用するメリットといえます。事務代行サービスを利用すれば、一般事務を遂行するスタッフの採用、教育にコストを割いたりする必要がなくなります。給与計算や経費精算などに対応するためのシステムを購入する必要ありません。
中小企業だけでなく大企業においても、事務代行サービスを利用することで、長期的に大きなコスト削減効果を期待できます。
2-3.事務作業の品質を確保できる
事務代行サービスを利用すると、事務作業における一定の品質を保つことができます。事務代行サービス会社では、過去の類似案件の経験や、バックオフィス業務に関するノウハウをもとに業務を行うのが一般的です。担当するスタッフは、各社の研修プログラムや品質管理体制によって、一定のレベルが確保されています。これにより、代行してもらった業務は、常に一定の品質が保たれます。企業が自社で行えば、担当者によって品質にばらつきが出てしまうケースがありますが、事務代行サービスを利用すれば、そうしたリスクを軽減できるでしょう。
2-4.繁忙期だけ依頼できる
繁忙期だけ依頼できることも、事務代行サービスを利用するメリットです。一般的に、経理などの事務作業は繁閑の差があり、特定の時期に業務量が増加することがあります。事務代行サービスを利用すれば、そのような作業を繁忙期だけ依頼することも可能です。
閑散期は社内で対応し、年度末や社内プロジェクトの都合などで忙しくなる時期のみ利用すれば、リソース配分やコストを最適化できるでしょう。なお、最低契約期間はサービス提供会社によって異なるため、事前に確認することが重要です。一部の会社では、3ヵ月もしくは6ヵ月の最低契約期間が設定されている場合があります。
2-5.主要業務に集中できる
バックオフィス業務をアウトソースすることで、従業員は本来行うべき主要業務に集中できるようになります。
事業戦略の立案、顧客対応といった、企業の成長に直結する業務に注力できるようになることは、事務代行サービスを利用する大きなメリットです。
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3. 事務代行サービスを利用するデメリット
事務代行サービスを利用することには、いくつかのデメリットもあります。主なデメリットは下記のとおりです。
3-1. 情報共有が不足する可能性がある
事務代行サービスを利用すると、社内で自然に行われる情報共有が不足してしまう可能性があります。委託先で業務がどの程度進んでいるのか、進捗状況を把握しにくいことがあります。業務遂行のプロセスなども見えにくいため、納品してもらった後の修正に時間がかかる可能性もあります。
こうした不透明性を解消するには、委託先に定期報告をしてもらう、進捗を確認する仕組みをつくるといった対応が必要です。
3-2. 社内に知見が蓄積されない
依頼する業務に関する知見が社内に蓄積されないことも、事務代行サービスを利用するデメリットです。自社内で対応すれば、その業務に関するノウハウが蓄積され、スピードや効率を上げていくことができます。しかし、事務代行サービスを利用すると、そうした知見は得られません。依頼を停止して自社で対応したら、スピードや品質が落ちてしまうこともあるでしょう。
3-3. 情報漏洩の危険性がある
事務代行サービスを利用することには、一定の情報漏洩の危険性があります。個人情報や機密情報を扱う業務を依頼する場合は、委託先がプライバシーマークを取得しているか、適切なセキュリティ対策を講じているかを確認することが重要です。
また、取引を開始する際には、機密保持契約の締結も忘れずに行ってください。
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4. 事務代行サービスの料金体系
事務代行サービスの料金体系は、主に下記の2つです。それぞれのメリット・デメリットを解説しますので、事務代行サービスの利用を検討する際の参考にしてください。
4-1. 月額固定制
月額固定制は、月ごとの料金が一定になっている料金体系です。契約時に定めた金額で依頼できるため、月ごとの料金が変わらず、コストの見通しを立てやすいのがメリットです。
一方で、依頼する業務量が少なくても月ごとに一定の金額がかかるため、閑散期などは割高になってしまうデメリットがあります。また、業務量があまりに多くなると追加料金が発生する可能性があるため、注意する必要があります。月額固定制を選択する場合は、時期によって量が大きく変わらない業務を依頼すると良いでしょう。
4-2. 従量課金制
従量課金制は、依頼した業務の量、スタッフが稼働した時間などに応じて金額が変動する料金体系です。データ入力や文字起こし・翻訳といった業務を依頼する際によく適用されます。これらは、案件ごとに作業時間や文字数が異なるため、費用も一定ではなく、量や文字数などに応じて変動します。依頼したいときだけ依頼でき、必要以上のコストが発生しない点がメリットです。
ただし、1回に依頼する量が多くなると、それに応じて料金も高くなる点はデメリットといえます。頻度が低い業務やスポット的に利用したいケースに適した料金体系です。
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5. 事務代行サービスを利用する際のコツ
続いては、事務代行サービスを利用する際のコツを紹介します。これらのコツを覚えておくと、事務代行サービスを効果的に利用でき、人手不足への対応やコスト削減などを実現できるでしょう。
5-1. 人手不足を解消するなら事務代行サービス会社を利用する
人手不足の問題を解消したい場合は、個人の事務代行サービスでなく、事務代行サービス会社を利用すると効果的です。個人の事務代行サービスはマンパワーに限りがあるため、代行してくれる業務にどうしても限りがあります。事務代行サービス会社であれば複数のスタッフが対応してくれるため、幅広い作業を効率的に処理できます。
5-2. コストを抑えたい場合は必要最低限の依頼から始める
業務にかかるコストを抑えたい場合は、必要最低限の依頼から始めると良いでしょう。前述のとおり、事務代行サービスのコストは料金体系によって変動し、依頼の仕方によってはコストメリットが得られないことがあります。コストメリットを確実に得たい場合には、必要最低限の依頼から始めるスモールスタートがおすすめです。事務代行サービスは委託先によって作業スピードや品質も異なるため、まずは少量の依頼からスタートし、信頼できる委託先であるかを確かめる必要があります。
5-3. 依頼したい事務作業を事前に精査する
事務代行サービスを利用する際は、依頼したい事務作業を事前に精査することが大切です。社内の事務作業を全体的に精査し、優先順位を付けることで、社内で行うべき業務と代行してもらえる業務を選別できます。そのうえで、委託先と依頼する業務のすり合わせを行い、期待する成果を明確に伝えることで、成果の最大化を期待できるでしょう。
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6. 事務代行サービスの失敗しない選び方
事務代行サービスは、依頼先によって価格や品質が異なり、依頼先選びを間違うと思うような成果が得られません。続いては、事務代行サービスの失敗しない選び方について解説します。
6-1. 実績の豊富さで選ぶ
事務代行サービスを選ぶ際は、実績の豊富さを確認しましょう。実績の豊富さは、サービス提供の事例や過去の取引先などから確認できます。
これらを確認し、企業規模や業種、業務内容が自社と類似している事例があれば、自社の業務も効率的に遂行してくれる可能性があります。
6-2. 専門性の高さで選ぶ
一定の専門性が求められる業務を代行してもらう場合は、事務代行サービスの専門性の高さを確認することが大切です。
事務代行サービスは、スピードや質だけでなく、得意とする分野も委託先によって異なります。経理、人事、総務など、自社が委託したい業務に関する専門性を持つ会社を選ぶことが重要です。
6-3. 対応範囲の広さで選ぶ
対応範囲の広さも、事務代行サービスを選ぶ際の大切なポイントです。例えば、経理だけでなく総務の業務も代行してほしい場合、別々の委託先に依頼すると導入コストが高くなります。また、両方の業務に関わる情報を連携する必要がある場合は、手間もかかるためスピードが落ちてしまうかもしれません。ひとつの委託先に依頼できれば情報を連携してくれるだけでなく、コストも高くならずに済むでしょう。
委託したい業務の種類が複数になる場合は、対応範囲の広さを確認することが大切です。急な追加依頼にも対応してくれるかといった柔軟性もチェックすることをおすすめします。
6-4. セキュリティの高さで選ぶ
事務代行サービスを選ぶ際は、セキュリティの高さも確認してください。情報漏洩リスクを回避するため、プライバシーマークなどのセキュリティ関連資格を保有している委託先を選ぶことが大切です。
また、具体的にどのようなセキュリティ対策をしているかについても確認することをおすすめします。
6-5. コストパフォーマンスで選ぶ
事務代行サービスを選ぶ際は、コストパフォーマンスにも注意する必要があります。安価で代行してくれる委託先であっても、品質が低ければ最適とはいえません。コストと品質のバランスを考慮し、必要な業務をしっかりカバーしてくれる委託先を選びましょう。高品質なサービスを提供する委託先を選ぶことで、長期的なコスト削減が期待できます。事務代行サービスの料金プランがカスタマイズ可能であるかどうかも重要です。
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7. 事務代行サービスを利用するコツをつかみ、自社に適した委託先に依頼しよう
事務代行サービスは、一般事務や専門的なバックオフィス業務を代行してくれるサービスです。事務作業を外部に委託することで、人手不足問題の解消、コストの削減、コア業務への集中が可能となります。
一方で、社内に知見が蓄積されない、情報漏洩の危険性といったデメリットもあるため、依頼する際には慎重な検討が必要です。
事務代行サービスを利用する際は、「セキュリティ対策がしっかりとしている会社を選ぶ」「コストを抑えたいなら必要最低限の依頼から始める」「依頼したい事務作業を事前に精査する」といったコツを覚えておくことをおすすめします。これらを踏まえ、自社に適した委託先に依頼することで、事務作業を効率的に処理できるようになるでしょう。
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