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事業内容
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徹底的にお客さまに寄り添ったオフィス提案

PROJECT 04 徹底的にお客さまに寄り添ったオフィス提案 株式会社スペースシャワーネットワーク

ユーザーの想いに応えるプロジェクト。

日本最大の音楽番組専門チャンネル「SPACE SHOWER TV」を運営する株式会社スペースシャワーネットワーク。ミュージシャンのマネジメントやテレビ撮影、ライブやフェスなどを手がけている。

このプロジェクトはお客さまからの指名案件。
かつてGOOD PLACEが手がけた大手芸能プロダクションの株式会社アミューズのオフィスを気に入り、声がかかった。担当の一人、企画営業の左近充(さこんじゅう)宣仁はお客さまから次のような相談をいただいたと言う。

「従来のエンターテイメント業界にありがちなのですが、映像などの資料がとても多く、デスクには書類がうず高く積まれ、床にも段ボールの山が連なっていて、ソファには徹夜明けのスタッフが眠っていたり…」

「経営陣は、クリエイティブを発信する企業としてこのオフィス環境を変革したいと考えていました。クリエイティブマインドを喚起するような、関わったアーティストたちがより良くなる、誇れる場所に変えたいという要望が第一。そしてもう一つは渋谷と六本木にあるオフィスを六本木に統合し、業務を止めずに工事してほしい、という難しいご要望でした」

最善の提案のために綿密なコミュニケーションを図る。

このプロジェクトは当時のファシリティ事業の中でも難易度の高い部類だった。お客さまもGOOD PLACEに至るまで、ほかの会社に依頼をしたが、これまでの会社はお客さまが望んでいるものや企業文化を理解するのになかなか苦戦していたという。

左近充をはじめ当時の上司、設計担当、施工管理担当でチームを組み、綿密なコミュニケーションを図りながら士気を高めていった。
「『誇れる場所にしたい』という第一の要望に応えるために、常にクリエイティブかつアーティスト目線でいられる空間づくりをテーマにしました。そこで働く人同士やアーティストとのコミュニケーションをより深めるためには、クリエイティブ企業だからこその整理整頓の必然性などをチームで考えていきました。お客さまのフロントに立つ僕としては、設計担当にお客さまの期待を超えるデザインをいかに気持ちよく描いてもらうか。チームでいかに楽しく取り組めるか。上司がよく言っていた『お客さま目線に立つこと』を意識して取り組みました」

約1か月後、企画提案書とデザイン案が完成。図面はデータにして通常の3倍量にものぼった。設計担当も相当気合が入っていた。

お客さまの感動を目の当たりにした瞬間。

そして、プレゼンの日。
経営陣を前に、お客さまの想いを新オフィスにいかに反映したか、そこから生まれる新オフィスでの体験とはどういうものかをロジカルに説明していった。

クリエイティブだからこそ、欲しい情報はすぐに取り出せ、無駄なく共有できる機能的な新オフィス。キーワードは『noiseless,shared,shimple』。コンセプトは『Amplifier(アンプリフィア)』。
音を美しく増幅するアンプのように新オフィスが機能を果たし、それがクリエイティブにつながっていくとお伝えしました」

また、デザイン上ベンチマークにしたオフィスはナイキやアディダス。アスリートの支援を通じて社会にメッセージを発信する姿勢は、まさにスペースシャワーネットワークとアーティストの関係と同じであることも伝えた。そしてデザイン案。上質でありながらもストリート感のある、明るく広がりのある一体的な空間。音楽のもつ文化性やメロディラインを表現するためにライン照明やオリジナルのグラデーションデザインのガラスフィルムを採用するなどユニークな演出を施した。

デザインの説明が終わったとき、担当者の方が涙ぐんでいるのを見た。その方はこう言った。「こんな短期間で私たちを理解、共感してくれて、素晴らしいデザインにしてくれた。こんなに嬉しいことはありません」

お客さま目線に立つ、一緒に乗り越える喜び。

工事が始まった。期間は3か月。
お客さまの業務を止めることなく渋谷オフィスを本社へ統合するため、工事は休日に行われた。約48時間で完成させるため、朝昼夜の交代制で時間を無駄にすることなく進めた。

同時にネットワーク設備の工事も請け負っているため、業務に支障が出ないよう区画ごとに分け、いかに段取るかを考える難しい工事だった。工事に入る前、左近充はお客さまの全社員に向けてマイクを握り、新オフィスの考え方や工事期間、工事の段取り、引越の梱包方法などをスムーズな工事を行うためにレクチャーした。

しかしトラブルは起こるもの。大切に保管していたビデオ150本をお客さまが誤って廃棄箱に入れてしまい、処分場へ持って行ってしまったのだ。左近充たちは処分場へ向かい、ゴミを掘り返した。
「なんとか130本まで回収できました。この件でもお客さまにとても感謝されましたね」

そしてお客さまの業務に支障が出ることもなく、無事竣工の日を迎えることができた。
後日、お客さまからは「狙いどおりコミュニケーションが増え、整理整頓されたクリエイティブな空間ができました。アーティストや来客の皆さんからもすごいいいねと喜んでいただいています」と喜びの声をもらえた。

竣工から一年が経ったが、オフィスは現在もきれいなままだ。どのエリアも想定どおりに使われている。

左近充は言う。
「どんなに厳しい課題でもお客さまと一緒に乗り越えていく楽しさを知りました。『お客さま目線に立つこと』という先輩の言葉もこのプロジェクトで実践できたかなと思います」

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