自らの希望でソリューションPMと施工管理を兼任
僕は元々美術大学出身で、入社当時から設計の業務に興味はあったのですが、建築に関わる全ての業務を理解したうえで設計業務に携わりたいという思いもあり、自ら希望してソリューションPMと施工管理を兼任させていただきました。
建築はやはり一人では出来ないものですし、ソリューションPMと施工管理の経験があれば、それぞれの立場や視点を設計に活かすことができると思ったんですね。入社してからの4年間は、案件の受注を目指すことから現場を納めるところまで一貫して担当しました。
建物が周囲に与える影響を考える
最近担当するプロジェクトでは、企画の段階から関わるものが多いですね。例えば、シェアオフィスを始めたいというクライアントからご相談いただいたプロジェクトでは、ご依頼の通りの建物をただつくるのではなく、事業計画も考えた上で提案しました。「企業の寮を再利用できないだろうか」「保育園が併設されたアパートメントはどうだろう?」など、地域貢献の観点も企画に取り入れています。
例えば、僕が設計として関わった「HOTELKYOTOLOGY」は、バスルームを設けずシャワーのみの、食事の提供を行わない宿泊施設です。宿泊したお客さまが近隣の銭湯やレストランを利用することを視野に入れることで、地域の経済に貢献できるホテルとして企画したかったからです。
建物が周囲に与える影響について考えることが大事だと思うんです。建物を長く使ってもらうことはもちろん、継続的に運営していくことを前提に、地域への貢献と還元ができる事業を考えた方が、企業のためだけではなく社会のためにもなると思います。現在、そういった考えに基づく新たな事業を生み出すために、大阪支店の皆で動いている最中です。
関わるすべての人が幸せになるモノづくり
僕は仕事をするうえで、「モノづくりを通して人を幸せにすること、関わるすべての人が幸せになること」を軸に置いています。そう思うようになったのは、幼少期に絵を描いたら親や友だちが喜んでくれた経験が大きくて、今やっている場づくりの仕事もその延長線上にあると思います。
今でもクライアントやステークホルダーに喜んでいただける瞬間にもっともやりがいを感じますね。建物の完成度が喜びに繋がることはもちろん、お客さまにとっての新しい気づきとなる提案や発見を提供し喜びを共有できることも、この仕事の醍醐味だと思います。
双子の育児とまちづくりに取り組む
2018年に双子の父となり、育児休業を半年間取得しました。上司が理解のある方で、柔軟に対応してもらえたのはありがたかったです。自分が抜けた際のチーム体制を整えて、育児休業に入ることができました。夜中3時のミルクは僕の当番で、一度寝てしまうと起きられないので、ミルクの時間まで好きな絵をずっと描いていましたね。最近は子どものおもちゃやTシャツを作ったり、靴に絵を描いたりしています。いつかは絵本も描いてみたいですね。
また、近年は仕事とは別に、まちづくりの一環として地域のイベントなどに関わっています。完全に趣味として始めたのですが、徐々に仕事と繋がり始めているのを感じますね。建築の価値は地域と連携することでもっと上がると思いますし、いずれはまちづくりに関する仕事をしたいので、仕事外でまずチャレンジができればと思っています。
少数精鋭の大阪支店のチャレンジ
現在僕が勤務している大阪支店では、ソリューションPM・施工管理・設計それぞれの専門性を持った20名ほどのメンバーで仕事をしています。大阪支店には意匠に強いこだわりをもった人や、仕事を着実にこなす人など、色々なタイプのメンバーがいますが、職種の垣根はあまり設けずに、チームが一体となってさまざまなプロジェクトに取り組んでいます。
大阪支店では、様々な職種での経験を活かし支店全体を巻き込んだマネジメントや企画提案ができる人財として成長することが期待されているようなので、チームがうまくコミュニケーションをとれるように普段から工夫するようにしています。
当社が手掛ける案件は、高層ビルやダム、橋梁といった大規模なものではないものの、ソリューションPM・設計・施工のすべてが把握出来る規模のプロジェクトが多いため、建築をしっかり理解するという意味ではとても良い規模だと感じています。今後は自分たちの創造力により一層磨きをかけ、チーム一丸となって今以上に多くの課題解決にチャレンジしていきたいと考えています。