株式会社コスモスモアは、2024年1月8日に「株式会社GOOD PLACE」に社名を変更いたしました。 詳細はこちら×

日鉄ケミカル&マテリアル株式会社

クライアント
日鉄ケミカル&マテリアル株式会社
業種
化学 半導体・電子部品・その他
従業員数
3000名以上
本社所在地
東京都中央区

社員全員の業務をサポートするコンシェルジュ

製鉄から派生した石油化学・石炭化学分野、半導体・電子部品などの新素材分野で世界のトップランナーとして社会を支える日本製鉄グループの日鉄ケミカル&マテリアル株式会社様。社内にメール室を設け、総務対応をされてこられましたが、2020年6月よりGOOD PLACEに業務を委託いただき、コンシェルジュ室という名称でサービスを提供しています。総務部の北島りえ様に、ご支援のスタートから現在に至るまでの過程についてお話しいただきました。
(聞き手:株式会社GOOD PLACE ソリューションPM部サービスカウンター課 丸山 真由)


合併後の業務の統一化が難しいという課題があった

株式会社GOOD PLACE丸山(以下 丸山)
2020年6月よりGOOD PLACEの総務アウトソーシング事業にコンシェルジュ業務を依頼いただきました。業務の依頼にあたり、当時抱えていた課題や改善したい点はどのようなものでしたか?

日鉄ケミカル&マテリアル株式会社 北島様(以下 北島様)
弊社は、新日鉄住金化学と、新日鉄住金マテリアルズが2018年10月1日に経営統合して誕生しました。東京の本社ビルでは、合併した2社の本社機能が入り、約550名のスタッフが働いています。経営統合に伴い総務部も合併し、主に新日鉄住金化学の総務部が存続する形で1つになりました。

それからは、総務部の業務の中で郵便物の集配、社員からの問い合わせや各種手続きに対応する庶務業務は、当初は派遣社員2名と嘱託社員1名の計3名が専任で担当し、3名ではこなせない部分を社員2名がサポートする形で行うことになりました。

その後、1年ほどの間で課題も見えてきました。合併した2社は申請の手順やルール、管理の仕方などが異なっている部分もあり、顔や名前がわからない社員も増えた中で、何か困った時に「どこの誰に何を確認すればよいのか分からない」といった不満が大きくなっていたのです。

当時、庶務業務を担当していた派遣社員の方は短期間での交代も多く、うまく引き継ぎができないこともあって戦力として対応できるだけの知識や力が十分に備わっていませんでした。業務量は2名でカバーできる仕事量ではあったのですが、病欠などの欠員時に備えていたこともあり日常的に人員過多の状況にあったと思います。

丸山
業務の引き継ぎやマニュアルの整備がきちんとできていないことも不安だったとお聞きしていました。

北島様
そうですね。業務は属人化しており、担当者がお休みの日や不在の場合は対応できないということも多く、そうした場合には、サポートの社員2名が入ってなんとか対応するということもありました。当時、他の業務を担当していた私がさらにヘルプで入ることもあったのです。そうした状態が続いたこともあり、派遣社員の方が退職されるタイミングで、業務を外注化しようと決めました。人員の余剰を無くすとともに、業務の質の向上を図るということが外注化の主な目的でした。

日鉄ケミカル&マテリアル株式会社 総務部 北島様


選定の決め手は積極的な業務の改善提案

丸山
総務アウトソーシングサービスを提供している会社はたくさんあると思います。その中でGOOD PLACEを選んでいただいた理由はどこにあったのでしょうか。

北島様
大手の会社も含めて4社ほどとお話をさせていただいたのですが、正直なところその中ではGOOD PLACEさんは他社さんに比べると導入実績数としては少ない方だったのですね。それでもGOOD PLACEさんにお願いした最も大きな理由は、月1回の報告会を設けて必ず業務の改善提案をしていただけるという点でした。

最初に業務項目を決めるものの、「社員さんのお困りごとに合わせて業務改善をどんどん提案していきますので、業務の幅は今後徐々に広げていきましょう」と言ってくださいました。それにGOOD PLACEさんの総務アウトソーシング事業の始まりが、リクルート社の総務業務を受託されたところからだったとお聞きして、リクルート社は斬新なイメージがありますので、どんな改善提案をしていただけるのかなというワクワク感がすごくありました。

丸山
GOOD PLACEの業務改善提案の部分に魅力を感じて選定いただいたということ、大変嬉しく思います。最初から型にはめずにお客様にあわせてカスタマイズしていくことを基本としている当社の特徴が、御社のニーズに合ったのでしょうか。

北島様
各業務の項目ごとに費用はいくら、ときっちり決まっている会社が多かったのですが、弊社としては最初にお願いしたい業務以外にも、他にも対応していただきたいことがたくさんありました。その都度、追加費用が発生してしまうのでは厳しいなという感覚が正直ありました。それに対してGOOD PLACEさんは、常駐する2名の担当が対応可能な範囲であれば業務を増やしていきましょうという柔軟なご提案をいただけたことがとても良かったと思います。

あとは、ご担当の方とお話しをさせていただいた時の感じがとてもしっくりきたことも、決め手の一つだったようです。その時の弊社の担当者が、御社とお話をさせていただいた時の雰囲気などで、弊社に一番合うのではないか、と思ったのでしょう。


マニュアルができたことで業務が見える化された

丸山
ありがとうございます。実際にGOOD PLACEが業務を受託させていただいてから、導入プロセスやスケジュール感などは、いかがだったでしょうか。

株式会社GOOD PLACE ソリューションPM部サービスカウンター課 丸山


北島様
2020年の6月からGOOD PLACEさんに入っていただいて、業務を引き継ぎながら、3ヶ月ほどかけて業務の棚卸しをお願いしました。総務部がどんな業務をおこなっていて、それぞれどの程度の工数がかかっているのか全て洗い出して、細かく項目に落として、一覧にしていただきました。これまで整理できていない部分が多かったので、これは本当にありがたかったですね。

並行して、業務ごとのマニュアルを一つひとつ作っていただきました。繰り返しになりますが、それまではマニュアルが整備されておらず、業務が属人化していて、「この業務は○○さんが担当しているのであの人にしかわからない」といったことが現場では多々あったのですね。そういった時には社員がサポートに入って何とか対応していたのですが、今回、本当に素晴らしい、わかりやすいマニュアルを作成していただくことができ、大変助かりました。

 

業務マニュアル一例

 

丸山
マニュアルに関しては当社のスタッフがフォーマットに則って作っていくのですが、各業務の手順をまとめるだけでなく、業務の概要やその業務のスタートはどこで終了がどこなのかというところをそれぞれ定義して記載し、スタッフが正しく業務理解をした上で応対をさせていただけるようにしています。現在のコンシェルジュ室での対応について、お気づきの点やご要望などはございますか?

北島様
私はオフィス管理や保険なども含めて総務業務全般を見ている立場ですので、コンシェルジュ業務を基本的にほぼお任せできるようになり、大変助かっています。

私にわからないことがあっても、コンシェルジュのお2人に相談しますと、マニュアルを示しながら、業務の流れとそれぞれの工数などを、とても分かりやすく説明していただけます。また、年に1回発生するかしないかというような業務も結構ありまして、対応する社員も判断基準などの詳細は忘れてしまっていることもあり、それもマニュアルを読めば、手続きの流れが全て整理して書いてありますので、大変助かっています。


毎月の業務改善提案により全社員の業務が省力化に

丸山
月に数回、定例会議をさせていただき、業務改善提案もおこなっておりますが、ご満足いただけているでしょうか。

北島様
そうですね。月ごとに実際におこなわれた業務について分析され、非常に定量的かつビジュアル的にも分かりやすく紹介していただけますし、前月や前年同期との比較が容易にできますので、業務バランスの調整のしやすさに繋がっています。それと定例会議のたびに業務の改善提案をされることも、素晴らしいと感じています。私がとても感心してしまうのは、弊社の社員が困っていることをきちんと正確に把握されていて、そのことに関して的確に改善提案してくださる点です。

例えば弊社の社員がコンシェルジュ室で質問したことに関して、「こういうご質問があったのでこれをこう改善しましょう」と提案いただいたり、毎日オフィスを巡回して「この場所が少し乱れていたので、こう改善したいのですがいかがでしょう」と提案いただいたり、他社さんで業務改善がうまくいっている事例などを紹介いただくこともあります。案内の“ポップ”なども、とても可愛く作ってくださいますし、本当に弊社のオフィスがより快適となることを考えて、業務の改善提案をしてくださいますのでとても助かっています。

 

業務改善提案一例

 

業務改善というと大きなコストをかけて、業務を一気にデジタル化する、といったイメージがあるかもしれませんが、コンシェルジュのお2人からの提案は、1人の社員が、1日にほんの1、2分あるいは何十秒、時間をかけなくて済むような、仕事を効率化すること積み重ねです。この効率化の積み重ねによって少し空いた時間で他の仕事をしたり、ちょっと一息ついたりする、といったことができるようになるのです。

丸山
そのように評価いただけること、大変嬉しく思います。当社のスタッフに対して、社内の方から何かお聞きすることもございますか。

 

コンシェルジュという言葉が社内に浸透した

北島様
ありますね。私が面白いなと感じたのは、コンシェルジュのお2人には「ちょっと行って聞いてこよう」と、とても気軽に相談しやすい、という声が多いことですね。あと、GOOD PLACEさんにお願いしてから、コンシェルジュという言葉が社内ですごく浸透しましたね。以前からコンシェルジュ室という名称はあったのですが、なかなか浸透しませんでした。

ところがいまは多くの社員が何かあると、「コンシェルジュさんに相談しよう」と言って(コンシェルジュ室のある)13階へやってきますから…。中には、担当業務以外について聞いてしまったりする社員もいるのですが、それでも「こちらではわかりません」といった断り方はせずに、とても丁寧に対応していただいています。

丸山
社内のどの部門がどのような業務を担当しているのかというのをできるだけ把握しています。委託いただいている範囲外であっても、「これは〇〇の部署に聞いたらわかるかもしれません」というようなご返答をするように心がけています。

北島様
そうですね。社員に何か質問されたときに、プラスアルファのひと言を加えて回答していただいています。例えば「落とし物をしました」との問い合わせにも、「落とし物は防災センターへ届きますので、そちらに行ってください」というだけではなく、防災センターへの行き方や、連絡先まで教えてくださいます。そうしていただくことで、社員としては調べる手間もかかりませんし、満足度もすごく上がります。

丸山
ありがとうございます。今後、総務業務をどのようにしていきたい、GOOD PLACEに対してもっとこうして欲しい、といったご要望がございましたら教えてください。

北島様
GOOD PLACEのスタッフの皆さんは本当にプロフェッショナルの意識が高く、弊社社員の満足度もとても高いので、今後できればより多くの、より幅広い業務をお任せしたいと思っています。これまでも、お2人の勤務時間の範囲内で、業務の範囲をずいぶん増やしていただき、本当にありがたいと思っています。今後は、総務部に限らず、他の部署の業務についても、お任せできることで効率化でき、社員が自身の他の業務により注力できるようになれば弊社としては大変ありがたいことですので、今後検討していきたいと思っています。

左から、日鉄ケミカル&マテリアル株式会社 鄭様、北島様、石井様、株式会社GOOD PLACE 丸山、出島

 

(撮影:小田 駿一 取材・文:嶺 竜一)

 

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